冬場や乾燥する季節に欠かせない加湿器ですが、「運転音がうるさい」「夜になると音が気になって眠れない」と感じた経験はありませんか。加湿器の音には正常なものと異常を示すものがあり、原因を正しく理解すれば無駄な買い替えを防ぐことも可能です。
本記事では、加湿器がうるさいと感じる代表的な音の種類と原因、すぐに実践できる対処法、さらに静音性を重視した加湿器の選び方までをわかりやすく解説します。現在の悩みを解消し、快適な加湿環境を整えるためのヒントとしてぜひ参考にしてください。
記事のポイント
- 加湿器の音には「正常音」と「異常音」があり、見極めが重要
- 音の種類ごとに原因が異なり、対処法も変わる
- 簡単な設置・掃除・使い方の工夫で騒音は軽減できる
- 静音性を意識した加湿器選びで失敗を防げる
正常or異常?まず知っておきたい音の種類と原因
加湿器から聞こえる音がすべて「故障」を意味するわけではありません。実際には、構造上どうしても発生する音や、水や空気が動くことで生じる自然な音も多く存在します。
一方で、以前より明らかに音が大きくなった場合や、不規則で耳障りな音が続く場合は、内部トラブルやメンテナンス不足が原因になっている可能性もあります。まずは代表的な音の種類と、それぞれが示す意味を理解することが重要です。
音の正体を知ることで、「このまま使って問題ないのか」「すぐに対処すべきか」を冷静に判断できるようになります。
ブーン・ジーという低音がする場合
加湿器から「ブーン」「ジー」といった低い連続音が聞こえる場合、多くはモーターやファンの作動音です。特に超音波式や気化式の加湿器では、内部ファンが回転するため、ある程度の運転音が発生します。
この音が購入当初から一定であれば、基本的には正常範囲と考えて問題ありません。しかし、音が以前より大きくなった、振動を伴うようになった場合は注意が必要です。
設置場所が不安定だと振動が床や棚に伝わり、音が増幅されることもあります。また、内部にホコリが溜まるとファンの回転バランスが崩れ、音が大きくなる原因にもなります。まずは平らな場所に置き直し、フィルターや吸気口の清掃を行うことで改善するケースが多いでしょう。
ポコポコ・ゴボゴボと水の音がする場合
「ポコポコ」「ゴボゴボ」といった音は、水がタンクから本体へ供給される際に発生するものです。これはスチーム式や気化式の加湿器でよく見られ、空気と水が入れ替わる際の自然な音であることがほとんどです。
そのため、一定のリズムで発生する場合は正常音と考えられます。ただし、水位が極端に低い状態や、タンクが正しくセットされていない場合には、音が大きくなったり不規則になったりします。
給水量を適正に保ち、タンクをしっかり装着するだけで音が軽減されることも少なくありません。夜間に特にうるさく感じる場合は、静かな環境で水音が強調されている可能性もあります。
カタカタ・ガタガタと振動音がする場合
「カタカタ」「ガタガタ」といった断続的な音は、部品のズレや設置不良が原因であることが多いです。加湿器内部のパーツが正しくはまっていなかったり、フィルターやカバーが浮いていたりすると、運転中の振動で音が発生します。
この場合、異常音に近い状態といえるため、早めの確認が必要です。一度電源を切り、タンクやフィルター、カバー類を外して正しく組み直してみましょう。また、硬い床に直接置いていると振動音が響きやすくなります。
下に防振マットやタオルを敷くだけでも、体感的な騒音は大きく改善されます。
すぐに試せる!加湿器のうるさいを抑える対処法

加湿器がうるさいと感じたとき、必ずしも修理や買い替えが必要とは限りません。実際には、使い方や置き場所、日常のメンテナンスを少し見直すだけで、音が大幅に軽減されるケースが多くあります。
ここでは、誰でもすぐに実践できる基本的な対処法を紹介します。難しい作業は不要なので、音が気になった時点で一つずつ試してみてください。
設置場所を見直して振動を減らす
加湿器の騒音対策で最も効果が高いのが、設置場所の見直しです。水平で安定した場所に置くことはもちろん、床や棚の材質にも注意しましょう。フローリングや金属ラックの上では振動が反響しやすく、実際の運転音以上にうるさく感じることがあります。
防振マットや厚手の布を敷くことで、振動が吸収され、音が和らぎます。また、壁際にぴったり置くと音が反射して大きく聞こえるため、少し距離を取るのも有効です。寝室で使用する場合は、頭の近くを避け、足元や部屋の隅に配置するだけでも快適さが変わります。
定期的な掃除で内部トラブルを防ぐ
加湿器の内部にホコリや水垢が溜まると、ファンやモーターに負荷がかかり、運転音が大きくなる原因になります。特にフィルターや吸気口は汚れやすく、放置すると音だけでなく加湿効率の低下にもつながります。
週に一度を目安に、取扱説明書に従って清掃を行いましょう。水タンク内のぬめりやカルキ汚れも、異音の原因になることがあります。こまめな掃除は、騒音対策と同時に衛生面の向上にもつながる重要なポイントです。
水量・運転モードを調整する
加湿器の水量が少なすぎると、水の供給音が大きくなりがちです。適正な水位を保つことで、ポコポコ音やゴボゴボ音が軽減される場合があります。
また、多くの加湿器には「強・中・弱」などの運転モードがあり、強運転ではどうしても音が大きくなります。就寝時や静かな環境では、弱モードや静音モードを活用するのがおすすめです。加湿量が多少下がっても、快適さを優先することでストレスを減らせます。
静音性を重視した加湿器の選び方

現在使っている加湿器の音がどうしても気になる場合、買い替えを検討するのも一つの選択肢です。その際は、単に価格や加湿量だけでなく、「静音性」を重視して選ぶことが重要です。加湿方式やスペックの見方を理解しておけば、購入後の後悔を防ぐことができます。
加湿方式ごとの音の特徴を理解する
加湿器には主に「超音波式」「スチーム式」「気化式」の3種類があります。超音波式は比較的静かですが、内部ファンの音が気になる場合があります。スチーム式はお湯を沸かす構造上、作動音が大きめになりやすい傾向があります。
一方、気化式は自然な加湿が特徴ですが、風を送るためのファン音が発生します。静音性を最優先するなら、運転音のdB(デシベル)表記を確認し、30dB以下を目安に選ぶと安心です。
使用シーンに合ったサイズと性能を選ぶ
必要以上にパワーのある加湿器を選ぶと、常に強運転となり音が大きくなりがちです。特にコンパクトな部屋で高出力モデルを使うと、必要以上の風量や稼働が発生し、騒音の原因になります。
部屋の広さに合った加湿能力を選ぶことで、弱運転や自動運転でも十分な加湿が可能になり、結果的に静かに使える時間が増えます。寝室用、リビング用、在宅ワーク用など使用シーンをあらかじめ明確にし、それぞれの空間に適したサイズや加湿量を選ぶことが、静音性と快適性を両立させる近道です。
静音設計・口コミをチェックする
最近の加湿器には「静音設計」や「おやすみモード」を売りにしたモデルが増えており、音に敏感な人でも使いやすい工夫が施されています。ただし、メーカーのスペック表に記載されている運転音の数値だけでは、実際の使用感までは分からないことも少なくありません。
そのため、実際に使った人の口コミやレビューを確認することで、カタログ上では把握しにくいリアルな運転音や使用時の印象を知ることが重要です。
「寝室でも気にならない」「夜でも安心して使える」「家族が寝ていても問題なかった」といった具体的な評価が多い製品は、実生活においても静音性に優れている可能性が高いと判断できるでしょう。
加湿器がうるさいのは故障?音の種類と原因・対処法まとめ
記事の総括
- 加湿器の音には正常音と異常音があり、まずは種類を見極めることが大切
- 設置場所や掃除、使い方の工夫でうるさい音は軽減できる
- 改善しない場合は故障の可能性も考え、修理や買い替えを検討する
- 静音性を重視した選び方で、快適な加湿環境を実現できる
よくある質問(FAQ)
加湿器が急にうるさくなったのは故障ですか?
掃除不足や設置場所の影響で音が大きくなることもあります。まずは清掃と設置の見直しを行い、それでも改善しない場合は故障を疑いましょう。
新品の加湿器なのに音がうるさいのはなぜですか?
新品であっても、設置場所が不安定だったり、水量が適正でなかったりすると音が大きく感じることがあります。また、初期動作時は内部部品がなじんでおらず、一時的に音が出やすい場合もあります。
加湿器の音対策としてやってはいけないことはありますか?
通気口をふさいだり、本体を傾けたまま使用したりするのは避けましょう。無理な対策は故障や安全トラブルにつながる恐れがあるため、必ず取扱説明書に沿った方法で対処することが大切です。
夜に使っても静かな加湿器はありますか?
静音モード搭載や30dB以下のモデルであれば、就寝時でも比較的快適に使用できます。